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栖羅光希さんのリクエスト。荻原規子著、勾玉三部作「空色勾玉」よりヒロイン狭也。輝の宮で鬱々と過ごしていた時の一文を思い出して雨の絵を。(時期的にも梅雨ですしね)

宮に住まう上流の人々が、なぜ髪をぬらしたの足をぬらしたのと大さわぎするのか、狭也にはわからなかった。雨は体で感じてみなければ、その多彩さや喜ばしさを知ることはできないものだ。もちろん、ときには雲によって、固く冷たくからい雨もある。だが、夏の雨はたいてい甘くかぐわしい。降るごとに異なる、遠い天から運んだにおいがある。
(空色勾玉本文より抜粋)

狭也は三部作で一番好きな女の子です。その「普通」さが、「自然」さが大好きで。常にかわりゆくもの、よみがえりの民である闇の氏族の巫女姫「水の乙女」ですが、最初から最後まで狭也らしい。彼女の生き方に触れた稚羽矢が少しずつ変わってゆくのが空色勾玉の醍醐味でしょう!(この二人が一番好きなんですよ〜幸せだ〜)

…しかしすごい青い髪になってしまった…雨のイメージとはいえ…

(2000.6.18:カラーインク絵)