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「男の子の衣をいただきたいのです。加美野のような。」
すごく好きなシーンの一つです。決断であり転機である、苑上の一歩。
この部分で、誰かは微笑んでいると思うかもしれないし、唇を噛み締めていると考えるかもしれない。決断した強い目で前を見ていると受け取るかもしれないし、思いつめたような瞳をしていると思うかもしれない。声は凛としているか、震えているか、小さいか、どこかにためらいがあるか、迷いが出ているか。文中では一言、一行のことであっても読み手によって感じ方には微妙な差があるだろうなと思います。
キャラを生かすのは、それらしく見せているものは、実は絵柄とか上手い下手ではなく表情、その場の空気ではないかなと。こんな気の抜けた絵でこんなこと語るのもおこがましいんですが(汗)
(2003.3.3 鉛筆描き、透明水彩着色)